第一回 皆さんの活動を教えて下さい。

「若桜鉄道に乗車するために、八頭町を訪れる鉄道ファンの気持ちを知りたい」

そんな思いから、地元の鳥取大学鉄道研究会にインタビューを行いました。

そして地域住民には日常になっている若桜鉄道や沿線の魅力について、お話を聞かせていただきました。

以下写真:八頭町、八頭町観光協会、鳥取大学鉄道研究会

新入部員には鳥取県全体知ってもらいたいです。

――はじめまして、今日はよろしくお願いします。

鉄道研究会Aさん(以降Aさん):こちらこそよろしくお願いします。

今日のメンバーは、工学部の社会システム土木系公共システム研究室の3名と持続性社会創生学科研究室工学専攻1名です。3名が同じ研究室なのは、たまたまなんですけど。現在の部員数は 学部生 14名 学内OB(院生・医学部生) 2名となっています。

鉄道研究会Bさん(以降Bさん):僕は、八頭町の船岡出身です。

鉄道研究会Cさん(以降Cさん):僕は、鳥取大学の持続性社会創生学科研究室工学専攻です。

鉄道研究会Dさん(以降Dさん):僕は、八頭町の船岡竹林公園のミニSL博物館やずぽっぽで、SL機関師養成講座をやらしていただいています。

Aさん:社会システム土木系は、工学部なんですけど地域系の活動もしているんです。

――今回のインタビューで、鉄道研究会さんだからわかる八頭町や若桜鉄道の面白みをお伺いできればと考えております。また、八頭町を訪れてくれる鉄道ファンの気持ちをもっと知りたいと思い、皆さんにインタビューをお願いしました。まず鳥取大学の鉄道研究会さんは、普段どんな活動をされているかお伺いしてもよろしいですか?

Aさん:週1の部会を行っています。コロナ禍なので、部会は対面とオンラインで行っています。今は自粛していますが、「ちょい旅」という愛称で鳥取県内の日帰り旅行を行っています。テーマは曖昧で、主には智頭町や東浜など近隣地域まで行って、僕らが「見たいものを見る」という活動です。もちろん、鉄道に乗って移動します。

鳥取大学の風紋祭にも鉄道研究会として出店しています。今年はできないかもしれませんが、鉄道模型の展示や地元の子どもたちに鉄道模型の運転体験をしてもらっています。

あと、地域との交流です。たとえば、地域の文化祭に鉄道模型を出展などをしています。八頭町でしたら前部長が隼Lab.で行われた『田中輝美さんとめぐる 鉄道ファンと地域をつなぎ「関係人口」で支える若桜鉄道振興イベント』で、僕たちは、シンポジウムや展示などで協力させていただきました。地域のお呼ばれがあれば、駆けつけています。

汽車に手振り活動をしませんか?とお誘いがあって

――八頭町もいつも皆さんにお世話になっています。鳥取大学鉄道研究会さんは、今年で「創部51年」のサークルと伺っています。とても伝統がある研究会ですね。

Aさん:僕らも、入会してから知りました。大学のサークルは、創設や消滅がよくありますが、僕ら鉄道研究会はゆるく活動しているから続いているのかもしれません。中国地方でしたら広島大学の鉄道研究会が、一番伝統があると思います。中国地方の鉄道研究会は、現在活動が盛んで直近で島根大学に鉄道研究会が創設されました。またある大学では、消滅した鉄道研究会自体が復活しました。

中国地方での鉄道研究会同士の交流も、活発になりつつあります。

Cさん:僕らの世代から2世代ぐらい前の昔に、山口大学の鉄道研究会とお会いして情報交換を行いました。

Aさん:大山町にある御来屋(みくりや)駅に駅舎プロジェクトというものがあって、観光列車のあめつちに対して手振り活動をしませんか?というお誘いが大山町からありました。これをきっかけに、島根大学の鉄道研究会さんとも関わりたいと思っています。

そのプロジェクトは、地元の方と伝統ある駅舎の関係をつなぐ役割を担っています。地域住民にとっては、当たり前になっている駅舎や鉄道を活性化させるようなことが目的です。若桜鉄道の各地域に「駅を守る会」や「元気にする会」などがありますよね。あの活動に参加しているようなイメージです。

――いろんな活動に参加することや旅の計画など、お忙しそうですね。

Aさん:みんな好きにやっています。やりたい人は参加するし、やらないと思ったら、やらないという感じでやっています。だから、そんなに負担ではないです。

――OBとの繋がりは、あるのでしょうか?

Aさん:部会にもOBの方が来ます。就職の話を聞くことができます。

Cさん:先週は就職のことを相談しました。

Bさん:部会のあとに行われる食事会では、OBから仕事や社会の話が聞くことができて、とても参考になります。

――新型コロナウイルスによるサークル活動の影響は、ありますか?

Aさん:学校の方針が厳しいので、いろいろと気にしています。例えば、食事会もこれまで10人ぐらいで行っていましたが、今は4人までという制限がついたので人数を減らしています。部室に入る人数も制限がありますので、対面とオンラインを併用して部会を行っています。そして、一番大きいのが旅行を行えないことです。

――皆さんが鉄道研究会に所属されている理由としては、旅行が楽しいからという理由が大部分を占めているのではないですか?

Aさん:鳥取大学は、鉄道研究会以外に旅行のサークルはありません。やはり僕らにとって、それは大きいです。

Cさん:そこまで鉄道好きでなくても、旅行が好きで鉄道研究会に参加されている人もいます。

――大学生は、今大変ですね。新入生は、入学してもいきなり授業がテレワークで参ってしまうということも聞きます。

Aさん:そうですね。僕らは4年生や院生なので大丈夫ですが、新入生はサークルに入らないと、友だちが全くできないこともあるようです。

――鳥取大学鉄道研究会に1年生は入部されましたか?

Aさん:入部したのは6人で、先週結成部会がありました。

Bさん:鳥取大学自体の地元生が2割しかいないので、新入部員には鳥取県のことも知ってもらえたらと思います。鳥取県と言ったら砂丘ってイメージしかありません。もし、鉄道研究会に所属してもらえたらそれ以外の魅力があるよって教えてあげられると思います。

Aさん:下宿生の人も研究生の人も鳥取市内しか行かない。若桜町や境港市などは行かないので、鉄道研究会などに入れば鳥取の魅力を知るきっかけになると思います。

続きます